ファイトとファームの配分

試合中の行動は、大きく分けると次の2つのどちらかです。

ファームファイト
目的自分が強くなる敵を弱くする・スペースを作る
主な行動ウェーブ、ジャングル、ボックス、オブジェクト、スプリットプッシュ敵との戦闘、敵ジャングルへの侵入、ウェーブを深く押して圧をかける、敵の HP を削ってファームを邪魔する

どちらか一方だけを続けても勝てません。
ファームだけしていればソウルは増えますが、その間に味方は人数不利で戦い続けることになります。
ファイトだけしていれば試合には関われますが、ソウルが足りずにいずれ戦っても勝てなくなります。

大事なのは、この2つをどのくらいの割合で混ぜるかです。
この記事では、次の順で判断基準を解説します。

  1. ヒーローで決まる配分:自分のヒーローはファイト寄りか、ファーム寄りか
  2. ファイトを選ぶ合図:どんなときに戦いに行くべきか
  3. ファームを選ぶ合図:どんなときに稼ぐべきか
  4. オブジェクトが近いとき:オブジェクトを軸にファイトとファームを選ぶ
  5. ファームする場所の選び方:稼ぐならどこで稼ぐべきか

ヒーローで決まる配分

まずは、自分のヒーローがファイト寄りかファーム寄りかを知っておきましょう。

タイプ例配分の目安理由
ファイト寄りDrifterファイト多め強い時間が長く、戦うほど有利が広がる
ファーム寄りWraithファーム多め育てば1人で試合を決められる。ソウルで遅れると何もできない

ファイト寄りのヒーロー

Drifter は、ファイト寄りの代表です。
Bloodscent で孤立した敵の位置がわかり、その敵が倒れると武器ダメージが永続的に上がります。強化すれば倒したときに HP も回復します。
敵を倒すことで強くなるように作られているので、ファームだけしていては性能を活かしきれません。

また、ウルトの Eternal Night がない時間でも、Rend や Stalker’s Mark で十分に戦えます。
特定のアビリティを待たなくても強い時間が長いので、自分から戦いを探しに行けます。

このタイプは、レーン戦で勝つことが特に大事です。
レーンで得た有利を持ってほかのレーンへロームし、行く先々で有利を押し付けられるからです。同じロームでも、レーンで勝って強い状態で行くのと、負けて弱い状態で行くのとでは、結果がまったく違います。レーン戦のコツは レーニングガイド で解説しています。

ファーム寄りのヒーロー

Wraith は、ファーム寄りの代表です。
育てば建物を壊すのも敵を倒すのも1人でこなせるので、判断はシンプルです。ただし、ソウルで遅れた時点で試合への影響力がなくなるので、常に周りより多く稼ぐことが求められます。

なお、ファーム寄りといっても戦わなくていいわけではありません。Drifter ほどではないにしても、要所では戦うことが期待されています。


ファイトを選ぶ合図

次のような場面では、ファームを止めてでも戦いに行く価値があります。

自分がパワースパイクしている

ソウル差は強さの目安になりますが、それだけで戦えるかどうかは決まりません。
本当に見るべきなのは、今この瞬間にどちらがパワースパイクしているかです。

  • 自分はウルトが使える、相手はウルトがない
  • 自分はアビリティを最大まで強化したばかり
  • 自分はアイテムを買った直後で、相手は買い物していないソウルを抱えている

こうした場面では、ソウルで多少負けていても戦いに勝てます。
逆に、ソウルで勝っていても相手にだけウルトがあるなら、無理に戦う必要はありません。

稼ぎ先が湧いていない

大型ジャングルとガチャは 8:00 に出現します。
つまり、その直前の7分台は、マップ上に大きな稼ぎ先がまだない時間です。

この時間に戦いが起きたら、参加しても失うものが少ないと考えましょう。
戦わずにいても、稼げるものはミニオンと小さなジャングルくらいです。それなら味方を助けに行った方が得をします。

反対に、ガチャや大型ジャングルが湧いている時間なら、ファーム寄りのヒーローは戦いを避けてそちらを取るのも選択肢になります。

敵がファームのために散らばっている

8:00 は序盤で最も大事なタイミングの1つです。
大型ジャングルとガチャが一斉に出現するので、敵はジャングルやガチャを取りに散らばります。

このときにパワースパイクを迎えたばかりなら、敵のジャングルに入ってファーム中の敵を狩るチャンスです。
敵は稼ぎたい時間に邪魔をされ、こちらはキルでソウルを得られます。

戦わないと失うものが大きい

戦うかどうか迷ったら、戦わなかった場合に何を失うかを考えましょう。

一番痛いのは、Unstable Rift やミッドボスなどのオブジェクトを取られることです。
オブジェクトはチーム全体に大きな報酬があり、取られると一気に差が広がります。オブジェクトがかかったファイトは、ファーム寄りのヒーローでも参加を考えるべきです。

オブジェクトがかかっていなくても、たとえば味方が2対1で攻められているのに助けに行かなかったら、次のようなことが起こります。

  • 味方がデスする
  • そのレーンのタワーを折られる
  • 近くのガチャやジャングルを敵に取られる

戦わないことで失うものが大きいほど、戦う価値は上がります。

人数とウルトで勝てる

集団戦に参加するかどうかは、人数とウルトの数も重要になります。

  • 敵は何人デスしているか
  • ベースに戻っている敵はいるか
  • 敵のウルトはいくつ使えるか

たとえば「敵が2人デス中、1人はベース、残りの敵はウルトなし」なら、勝てる集団戦です。
逆に、こちらの集団戦の要になる味方が倒されたなら、その戦いはもう勝てないと判断して、別の場所で得をする方に切り替えます。


ファームを選ぶ合図

次のような場面では、戦いを探すよりファームを優先しましょう。

次のパワースパイクが近い

次のパワースパイクが近いなら、遠くの戦いに向かうより先にパワースパイクを取りましょう。

  • アイテムを買えるまであと数百ソウル
  • アビリティを最大まで強化できるまであと少し
  • 次のアイテムで投資ボーナスの段階(特に 4,800)に届く

こういうときは、近くのボックスやジャングルで足りない分を稼いでから動く方が、結果的に戦いで大きな仕事ができます。
遠くの戦いに中途半端な状態で間に合うより、一番強い状態で次の戦いに入ることを意識しましょう。

さらに次の3つがそろっているなら、ベースに帰還するのがよい選択肢になるでしょう。

  • HP が低い
  • アイテムを買えるだけのソウルがある
  • 買えば大きなパワースパイクになる

帰る途中にボックスやジャングルがあれば、それを取って買いたいアイテムの金額にぴったり届かせてから戻るのが理想です。せっかく帰還したのに、あと少し足りなくて買えなかった、というのが一番もったいない形です。

ファイトが終わった直後

ファイトが終わった直後は、ファイト寄りのヒーローでもファームに切り替えてよいタイミングです。

ファイトの後は HP が減り、ウルトやアビリティもクールダウン中です。
この状態で次の戦いを探しに行っても勝てません。それならファームをしながら、次のファイトに向けて強くなる方がチームのためになります。

ファイトに勝っていれば、さらに有利にファームできます。

  • 敵がリスポーン中:倒した敵はしばらく戻ってこないので、敵側のジャングルやガチャも取りに行ける
  • 敵はウェーブの処理に追われる:ウェーブを押し込んでおけば、生き残った敵やリスポーンした敵はまずミニオンを処理しに行くしかなく、こちらに向かってくる余裕がない

リスポーン時間は試合が進むほど長くなります。

試合時間リスポーン時間
5分8秒
20分38秒
30分70秒
40分85秒

序盤はすぐに戻ってきますが、中盤以降は倒してから30秒以上、敵がいない時間ができます。
負けた場合や、相打ちで終わった場合は、自陣側のジャングルやボックスを取りましょう。

ファイトに行かないなら、逆側で得をする

ファイトが起きていても、向かう必要がない場面はあります。

  • 遠すぎて、着いた頃には終わっている
  • 人数やウルトの差で、ほぼ負けが想定される
  • ファーム寄りのヒーローで、まだ育つ時間が必要

こういうときに大事なのは、ファイトの逆側で何をするかです。
敵がファイトに集まっている間は、マップの反対側が空いています。その時間を使って得をしましょう。

ウォーカーを狙えるならスプリットプッシュ

一番大きな見返りは、反対側のサイドレーンのウェーブを押して、そのままウォーカーを倒すスプリットプッシュです。
スプリットプッシュをされた敵は、誰かを止めに向かわせてファイトの人数を減らすか、放っておいてウォーカーを失うかのどちらかを選ぶしかありません。

ただし、スプリットプッシュが成り立つのは次のどちらかを満たすときだけです。

  • 敵が来る前にウォーカーを壊しきれる:ウォーカーのダメージ耐性は時間とともに下がり、18:00 以降は1人でも削りやすい。Wraith のように建物を壊すのが速いヒーローなら狙いやすい
  • 敵が止めに来ても、倒せるか逃げられる:1対1に強い、逃げスキルが残っている

どちらも満たせないなら、ウォーカーを削っている途中で止められて終わるか、囲まれて倒されるだけです。

ウォーカーが無理なら敵のジャングルやガチャ

ウォーカーを狙えそうにないときは、敵のジャングルやガチャを取りましょう。
敵がファイトに集まっている間なら、敵側のリソースは比較的安全に取れます。ウォーカーほどの見返りはなくても、ソウル差は確実に広がります。


オブジェクトが近いときはオブジェクトを軸に判断する

ソウルアーン(10:00〜)や Unstable Rift(11〜13分ごろ〜)、ミッドボスなど、オブジェクトの出現が近いときは、ファイトもファームもオブジェクトを基準に考えます。
戦うにしても戦わないにしても、「その行動がオブジェクトにどうつながるか」を意識しましょう。

出現前:一番強い状態でオブジェクトを迎える

オブジェクトの前にやることは、いつも同じです。

  1. パワースパイクまで稼ぐ:アイテムやアビリティの強化があと少しなら、先に済ませておく
  2. 近くのウェーブを押す:押しておけば、敵はウェーブの処理とオブジェクトの両方を気にしなければならない
  3. オブジェクトへ向かう

この時間のファームは、オブジェクトで勝つための準備です。
逆に、出現直前にオブジェクトと関係のないファイトを始めて HP やクールダウンを使い切ったり、倒されてリスポーンが間に合わなかったりするのは避けましょう。

オブジェクトで戦う場合

戦うなら、オブジェクトを有利に取れるファイトを選びます。

  • 向かう途中の敵を狙う:出現前や道中で1〜2人倒せれば、人数有利でオブジェクトを争える
  • パワースパイクとウルトの数で決める:直前にパワースパイクを迎えた、相手よりウルトが多い、ならオブジェクトで戦う
  • オブジェクトのために無理をしない:逃げスキルがクールダウン中、HP が低いといった状態で戦いに入ると、オブジェクトもキルも両方失う

オブジェクトで戦わない場合

戦わないと決めたら、オブジェクトに敵が集まっている時間を使って、別の場所で得をします。

  • 反対側でスプリットプッシュ:敵が来る前に壊せる、または止めに来た敵に対処できるならウォーカーを狙う
  • 敵のジャングルを取る:オブジェクトに向かった敵のジャングルは空いている
  • 孤立した敵を狙う:オブジェクトに遅れている敵を倒す

一番やってはいけないのは、オブジェクトを譲って、自陣のジャングルで何もせずにファームを続けることです。


ファームする場所の選び方

ファームを選んだら、次はどこでファームするかです。同じファームでも、場所によって効果が大きく変わります。

できるだけ敵側を取る

ファームするなら、自陣ではなく敵側のジャングルやガチャを狙いましょう。
自陣のガチャを取れば自分のソウルが増えるだけですが、敵側のガチャを取れば、相手が得るはずだったソウルも奪えます。同じファームでも、ソウル差は2倍の速さで広がります。

これはチームが不利なときも同じです。敵に捕まらないと判断できるなら、できるだけ敵側を取りましょう。不利なときこそ、相手のソウルを削って差を縮める必要があります。

敵の位置がミニマップで見えていない、自分の HP が低い、逃げスキルがクールダウン中、といったときは無理をせず、自陣側のリソースを確実に取ります。

味方が戦っている間は敵側を取る

味方が戦っているときにファームするなら、自陣の奥ではなく敵側のジャングルを取りましょう。
味方が敵を引き付けている間なら、敵側のジャングルは比較的安全に取れます。味方が倒されているのに自陣の奥のジャングルを取り続けるのは、負けにつながる動きです。

状況に合わない場所を避ける

次の2つは避けましょう。

  • パワースパイクしているのに、自陣の奥のジャングルを取っている:強い時間を戦いに使えていない
  • パワースパイクしていないのに、敵のウォーカーの下で戦っている:勝てない場所で戦っている

この2つさえ避けられていれば、ファイトでもファームでも大きく間違えることはありません。
そのうえで、何もしない時間を作らないことも大事です。移動の途中でもボックスやジャングルを挟み、常に何かを取りながら動きましょう。

ファームしたら次の戦いで前に出る

味方が戦っている間にファームを選んだなら、次の戦いでは自分が前に出る番です。

味方が敵を引き付けている間に稼げたのは、味方がその時間を作ってくれたからです。
そこで得たパワースパイクを使って、次の集団戦では前に出て、味方の分まで戦いましょう。
ファームはそれ自体が目的ではなく、次の戦いで勝つための準備です。


実例:同じ場面でもヒーローで答えが変わる

ここまでの基準を、実際の試合の流れで見てみましょう。

Drifter の場合

レーンで勝った Drifter が、そこから試合を動かしていく流れです。

時間状況判断
6分頃自分のレーンのウェーブを押し、敵のタワーを折った隣のレーンの敵はウルトがなく、こちらよりソウルも少ない。ロームに出る
6分台隣のレーンでキルを取り、タワーを折ったファイトに勝ったが HP が低く、アイテムも買えそう。帰還する
7分台帰還中に、別のレーンで味方が2対1で攻められている8:00 まで大きな稼ぎ先はない。放っておけばタワーも取られる。助けに行く
8:00アビリティを最大まで強化し、パワースパイクを迎えた敵がジャングルに散る時間。敵ジャングルへ侵入する
9分頃遠くで味方が戦っているが、あと少しで次のアイテムが買える中途半端な状態で行くより、先にパワースパイクを取る

最初にロームに出たのは、条件がそろっていたからです。
自分のレーンのウェーブを押してあるので、離れてもすぐには困りません。そのうえ相手はウルトがなく、ソウルも少ないので、追いかけてきても対抗できません。

8:00 の侵入で敵を倒したプレイは、ファイトとファームを同時に達成しています。

  • 敵のファームを邪魔して、試合から一時的に退場させた(ファイト)
  • キルでソウルを得た(ファーム)

さらに、この侵入に敵が4人も集まってきたので、マップの反対側では味方がキルとタワーを取れました。
1人で敵を引き付けて生き残るだけでも、味方にとっては大きなスペースになります。

Wraith の場合

同じ場面を Wraith で迎えたら、判断は変わります。

  • 7分台に味方が2対1で攻められている:8分(ガチャ・大型ジャングル)を重要視して味方にはタワーを諦めて下がってもらう
  • 味方が集団戦をしている:勝てない集団戦なら参加せず、反対側でウォーカーを狙う。無理なら敵のジャングルやガチャを取る
  • 一番大きな集団戦:ここでは必ず参加し、育ったソウルで勝ちを決める

ファーム寄りのヒーローは、普段はファームを優先して、ここ一番の戦いで取り返すのが基本です。
そのためには、そこまでに周りより多く稼いでいることが前提になります。ソウルが平均的なままでは、一番大きな集団戦で倒されて試合が終わってしまいます。


まとめ:迷ったときのチェックリスト

戦うか稼ぐか迷ったら、まず自分のヒーローがファイト寄りかファーム寄りかを思い出し、次の合図を確認しましょう。

ファイトを選ぶ合図

  1. 自分がパワースパイクしている(相手にだけウルトがあるなら無理をしない)
  2. 大きな稼ぎ先がまだ湧いていない(7分台など)
  3. 敵がファームのために散らばっている(8:00 など)
  4. 戦わないとオブジェクトや味方、タワーを失う
  5. 人数とウルトを数えて勝てる

ファームを選ぶ合図

  1. 次のパワースパイクが近い(HP が低く買い物もできるなら帰還)
  2. ファイトが終わった直後(勝ったなら敵側、負けたなら自陣側。HP が低いうちは安全な場所で)
  3. チームが有利(敵側を取って差を広げる)
  4. ファイトに向かう必要がない(逆側でウォーカーを狙う。無理なら敵のジャングルやガチャ)

オブジェクトが近いとき

  • 出現前はパワースパイクまで稼ぎ、ウェーブを押してから向かう
  • 戦うなら、向かう途中の敵を狙うなどオブジェクトを有利に取れるファイトを選ぶ
  • 戦わないなら、反対側でスプリットプッシュや敵ジャングルなど別の得を取る

ファームするときは、捕まらない範囲でできるだけ敵側を取り、ファームした後は次の戦いで前に出ることを忘れないようにしましょう。